素数の間隔に新定理の発表があったので、分からないなりに考えてみた(けど結局わからなかった)話
素数の新発見
昨日からにわかに世間を賑わせている素数のニュースを興味深く読みました。
素数の間隔で新定理発見 極端な偏りなく分布、米英数学者 - 47NEWS(よんななニュース)
「素数」・・・1とその数以外に正の約数を持たない自然数(1を除く)。
2とか3とか5とか。自分以外の数では割り切れない数字のことですね。
で、この記事の発見って、「ある素数の次の素数までの間隔は600以内に存在する」っていうことですよね?どんなに大きくなって何万ケタの素数だったとしても、その次の素数は600個以内の数の中にある、ってこと?
これがきちんと証明されればすごいことなのだそうだ。教科書が変わるような出来事らしいのです。
かく言う私は全然数学に精通していませんが、何と言うか、こういう話ってロマンがあってイイですよね。「素数」って響きもカッコいいし。
でもホントにどんな大きな数になっても、間隔が600以内に収まるんですかね?面白そうなのでちょっと「素数」を調べてみました。
まずそもそもですが、連続する数字の中で「素数」が”どういうタイミング”で現れるかって今もよく分かっていないそうです。だから今回のような研究が継続してなされているんですかね。
次に、素数って一体いくつあるのかが気になったのでそこへアプローチ。素数っていくつ見つかっているのでしょうか?「素数 個数」で検索して一番上に出てきたこちらのページ。
これによると、10以下の数だと素数は4個。
[2、3、5、7]ですね。
100以下だと25個。
[ 2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97 ] だそう。
もう数えるのも大変です。
1,000以上だともう全部上げるのは難しいので個数だけ。全部で168個だそうです。こうやって見た印象としては「素数って案外たくさんあるのねぇ~」って感じ。
で、上記サイトならびにこの辺の情報を参考に、表にしてみました。
A列は10~100兆までを10倍単位で区切ってあります。B列にはそれぞれその区間に”いくつ素数があるか”が記載されてます。
素数はどのぐらいの比率で含まれているのか
今回のニュースでは”素数の存在に極端な偏りがない”という事らしいのですが、区間ごとの素数の個数を使えば偏りがあるのかどうかは分かるのではないか、とあたりをつけました。
まず「数が大きくなっても素数が現れる間隔は一緒なのか?」を求める為、AとBを使って計算しました。素数の比率をC列の『素数含有率』とし、B ÷ A で求めました。
数が大きくなればなるほど、含有率は下がっていくようです。グラフにするとこんな感じ。
なるほど、 100兆までで見てみると、素数は全体の3%しか含まれない。
グラフの形から、これは順当に下げ傾向のように見えるけど、100兆以上の数になった際に0に近づくのか、どっかの別の値に収束するのかは分かりませんでした。
ただ、数が大きくなるにつれ素数を含む比率が下がるということは、全体として一つ一つの素数の間隔はやはり大きくなっているのではないでしょうか?
素数の間隔の傾向
そう思い、次にD列『平均何個に一個か』ですが、これはCの反対で、A ÷ B (全体 ÷ 素数の個数)で求めてみました。10個以下の場合4個素数が入っているのなら、それぞれの素数の平均の間隔は2.5。
同じようにグラフにしてみました。
うーん…、並べてみるとこれはほとんどまっすぐなグラフだな。数が増えていくごとにその間隔は広がっている。。100兆以下で見た場合の平均の間隔は31.20。
これは慣らしてみた場合、31個に1個の間隔で素数があるってことですよね?
もちろん個別の素数間の開きは、大小差があるとは思います。
例)113、127、131という3つの連続する素数において、113と127の間は14の開きがあるけど、127と131間は4しかない。
ただ、区間が大きくなるにつれて「平均」も増すということは、個別の素数の間隔も徐々に大きくなっているということ。・・・だとすると本当に間隔の上限が「600」に留まるのだろうか。。。単純にこの傾向からだと数が大きくなればなるほどその間隔って増えてる気が・・・。
素数の間隔が広がっていくペース
ただ、その間隔って無限に大きくなるのか?それを調べる為、最後にD列の100以下の値から10以下の数値を引いた差分をE列にしてみました。同様に1,000-100、10,000-1,000と、一つ上の区間から下の区間の値を引き算したらば、面白いことにその数は『2.3』に近づいていくのだ。しかも数が大きくなっても大きく変動しない。(微減はしてるけど。)
そのE列をグラフにしたのがこれ。
つまり、この調子で100兆以上になっても区間が一つ上がるごとに同じようにD列の平均値が『2.3』づつ増えていった場合、素数の間隔はいつか600を超えるときが来るのではないでしょうか?
実際にD列の数を2.3ずつの差分で積み上げると、10の260乗ぐらいのところで、平均間隔は600を超えてしまいました…。
この「2.3」という数値がなんでこの値になるのか、たまたま100万から100兆ぐらいのレンジでは2.3になるだけで1,000兆、1京、10京と続いても同じ法則が成り立つのか?それとももっと数値が下がっていくのか?
グラフの形からだとこのまま桁が大きくなっても横ばいっぽい感じがするけど…。横ばいでも、間隔が増加する以上、いつかは600以上になってしまいそうです。
ここまでに分かったまとめ
残念ながら数が100兆以上になった際の素数の数がネットで見つけることができなかったのでこれ以上は法則を掴むことが出来ませんでした。そして、さらに残念なことにこの値に何か法則性があるのか、私のへっぽこ数学能力ではわかりませんでしたww。
だけど、普段仕事で”今期までの数値を使って来期予測をする感覚”(急に俗っぽい話で恐縮ですが)で言えば、どんなに数字が大きくなっても隣り合う素数は600個以内にある、というのはにわかに信じがたい。感覚的には数が大きくなればやっぱり素数間の間隔はどんどん大きくなっていく気がするんだよなぁ…。
ニュースの記事も中身の論理が書いてないので、どうやって求めたものかよく分からんので、続報を楽しみに待ちたいと思います。(まあ論文を読んでもろくに分からんのだろうけど。)
数学に詳しい方、多分トンチキなことを書いていると思うのでどうかバカ呼ばわりしないで優しくご指導くださいませ~。
おしまい
記事を読込中...