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日本郵便がひそかにやっていたサービスが熱い!DMのリーチ確率が上がる画期的なサービスとは?

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Photo by TatsuoYamashita

 

(2014年4月12日21時追記)

 

日本郵便がやっている知られざるサービス】

こんばんは。

今日は少しお仕事のことを。 

お客さんの案件で、広告の手段としてダイレクトメール(DM)を送ることがあるのだが、そこで知った日本郵便がやっている便利なサービスを紹介したいと思う。DMは古典的な販促手法とも思われがちだが、その効果はバカにできない。作り方や送り先をきちんと設定できればまだまだ現役の告知方法なのだ。 そのDMを送る、ということになると普通は住所と名前が分かる顧客リストが必要になるのだが、日本郵便のサービスで配達地域指定郵便物(タウンメール)」というものがある。

 

これは送り先の住所と名前が分かっていなくても、送りたい”エリア”を指定して各家庭に送ってもらうサービスだ。たとえば新規オープンするお店や、キャンペーンの案内などを送りたいときに、品川区のとある○~×丁目だけ限定で送る、と言うことが出来るのだ。リストがない場合でも郵便物を届けることが出来るので、なかなかに役立つサービスだ。

今回紹介するのは、そのタウンメールをつかい、”対象者を複数の条件で絞り込んで送る方法”だ。

 

【GISを使って送付対象が多く住むエリアを絞る】

(↑赤字箇所2014年4月12日21時追記)

さて、みなさんはGISという言葉はご存知だろうか?これはGeografic Information Systemの略で、直訳したら地図情報システムということ。簡単に言えば、地図上にさまざまな条件に該当する世帯や法人などを記録し、色別で見られる地図のことだ。新規店舗の出店時なんかの際に、店舗を出した場合その周辺にどういう世代がどのぐらいの世帯があるか、などを調べ、どこにお店を出すのが良いかを検討するのにつかわれたりする。

今回お伝えしたいのは、日本郵便にも同様のサービスがありそれが無料で使用できる、ということ。前出のタウンメールで地域を指定した郵便物であればGISデータの条件を付け加えて送付できる、ということだ。

 

【条件の選び方は 商圏データ×統計データ】

まず、送り主は商圏データから送りたい”エリア”を選定する。自社の場所からDMを検討したうえで決めるとよいだろう。例えばターミナルの駅で運営しているサービスならちょっと広めに撒いてもいいし、ベッドタウンにあるお店であれば周辺の住宅、といった感じで。

貰った資料から選択肢を書きだすと、

[車で(   )分、自転車で(   )分、徒歩で(   )分、半径(   )km、市区町村単位 ]となっている。

まず、この商圏データから任意の値で配達するエリアを選定するわけだ。

 

次に、”統計データ”を選ぶ。持っているデータは下記の5項目。

【統計データ】

①性別・年齢

②未既婚

③家族構成

④住宅別世帯

⑤推計年収データ

 

これらのデータはいずれも国勢調査で調べたときの値だそうだ。この5項目から任意の値を2つ選定する。項目の中の選択肢を詳しく見てみよう。

 

【統計データの5種の中身】

①性別・年齢

性別は[ 男 ・ 女 ・ 男女 ]の3種類。

 

年齢は5歳刻みとなっており

[0-4歳、5-9歳、10-14歳・・・90-94歳、95-100歳、100歳]までの21段階を複数選択することができる。

 

②未既婚

これは[未婚・既婚]の2種。

 

③家族構成

こちらは、

[1人世帯・2人世帯・3人世帯・4人世帯・5人世帯・6人世帯・7人以上世帯という人数別に加え、6歳未満親族あり世帯・18歳未満親族あり世帯・65歳以上親族あり世帯・核家族世帯・親族世帯・3世代世帯・高齢単身世帯・高齢夫婦世帯]を選べるようになっている。

 

④住宅別世帯

これは建物の種類を指しているようで、

[一戸建て住宅・共同住宅共同住宅(1~2階建)・共同住宅(3~5階建)・共同住宅(6~10階建)・共同住宅(11階建以上)・持ち家・公営公団公社の借家・民営借家・給与住宅]

となっている。

 

⑤推計年収データ

ここは世帯年収だとは思うのだが、

[200万未満・200-300万未満・300-400万未満・400-500万未満・500-700万未満・700-1000万未満・1000-1500万未満・1500万以上]から選べるようになっている。

 

 

【発送までの流れ】

手順1

まず、DMを撒きたいエリアの郵便局(本局が望ましい)へ向かい、GISを使ってタウンメールを送りたい、旨を伝える。営業の担当者が出てくるので、どんな郵便物を送りたいかを伝える。

 

手順2

資料一式の中に商圏データ・統計データを選ぶ”GIS分析依頼用エリアセグメントシート”を渡されるので5項目から2個を選定する。数日後日本郵便の方で、その条件を落とし込んだ地図とエリアごとの対象数が提案される。

 

手順3

該当の世帯がおおいエリア地図上に色分けされているので、それらの中からどのエリアに向けて送るかを決定する。(赤字箇所2014年4月12日21時追記)

 

 【料金について】

日本郵便の資料によれば、タウンプラスを2,000通以上実施する場合、上記GISでの条件抽出は無料となっている。いくつか複数条件を出しA・Bテストをやりたい、などと言った場合はもしかしたら別途費用が掛かるのかも。そのあたりは最寄りの郵便局(本局の営業が良いみたい)に聞いてみると良いだろう。

(DMの送料は別途かかる。タウンプラスの送料が適応。)

 

【注意点】(2014年4月12日21時追記)

このGISを使った選定は、統計データの中で選択した条件が該当する世帯数が多いエリアを選べるだけなので、個々の世帯が該当するかが分かるわけではない。あくまで条件に該当する人がどれぐらいいるかを俯瞰的にみて、対象となる世帯が多いエリアを絞ってDMを送るということだ。(なので、当然送るエリア内には選択した条件に合わない世帯も混ざる。)

また利用者はAさん、Bさんに送ったという個別の履歴は一切分からないし、送り先のリストも報告されない。送った対象者と次の接点を持つ為にはwebへの誘導や、返信用封筒などで顧客からのアクションは別途必要となる。

(※私の書き方が悪く、誤解を与えてしまいましたので追記させて頂きました。謹んでお詫び申し上げます。)

 

【具体的な使用例】

DMを日常的に使う人だったらば、ピンと来るかと思うのだが、年齢層が選べるので小学生向けの商材・老人向けのサービスなんかを紹介することもできる。または収入も分かるので、低所得者向け・高所得者向けで分けてDMを送ることも可能だ。学習塾やエステ、ダイエット商材など、送り手が知恵を絞ればいろいろとターゲティングできそうだ。持ち家かどうかも分かるならリフォーム屋とか不動産屋も参考になるかも知れない。

地場で商売をしている美容院にしても飲食店にしても、ある程度お客様のターゲットは決めて送る必要があるだろう。限られた予算の中で撒く以上、なるべくその対象者に届けたいものだ。今回のGISを使ったサービスではそれらを予測したうえ、確度の高い所に送付できる、という画期的なサービスだ。しかもそれが無料で出来る、というのが素晴らしい。

 

【最後に】

今回、郵便の担当者と話して分かったのだが、このサービス、ほとんど一般消費者に知られていないこと。郵便のHPを見ても分かりづらく、GISのサービスについては全く記載されていない。担当者も苦笑いで「うちはそういう露出が本当に下手で・・・」とこぼしていた。

また誰にも知られていないので、このサービスを使う人もほとんどいないそうだ。(僕が伺った某郵便局でも、「これまで一回もこのサービスが使われたことがない」と言っていた。知られていないから当たり前か。。)

 

ポスティングや折り込みチラシを撒くよりももっと効果的にDMを送りたい、と考えている人は是非一度このサービスの利用を検討されてはどうだろうか?

 

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