働き者ブログ

気を抜くとすぐサボってしまう自分に自戒の念を込めて・・・

【軟弱】新卒時、配属3日で逃げ出そうとした話(未遂)

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Photo by Lloyd Morgan

 

こんばんは。

前回の日記で新卒の時、配属3日で辞めたいと上司に申し出た、と書いた。それを少し詳しく書いてみたいと思う。

 

当時僕は23歳。お客さんの会社に出向が決まり、客先で常駐することになった。上司と二人分の席が用意され、毎日そこへ通うことになった。

上司はマネージャーのSさんで当初彼は34歳。そのころはものすごいオッサンだと思っていたが、今の僕よりも年下になるわけだ。

僕は大学1年の時からその会社でバイトをしていたため、大学出たての年頃ではあったが、ある程度仕事には慣れていた。俗に言う”バイトリーダー”気取りで、狭い世界の中でちょっと自信もあったんだな。そんな感じだったのでじゃあ一つ出向でもさせるか、ということで客先での仕事を命じられたのだ。

当初、お客さん先で働くというのも初めてで、”自分たちがよそ者である”という状況に僕はものすごいプレッシャーを感じていた。業務の内容もお客様サポートセンターの立ち上げということで、僕らはCRMのコンサル的なポジションだった。客先で結果をきちんと出さないといけないお仕事だ。初日からものすごくナーバスになったことを今でもよく覚えている。

お仕事のプレッシャーに加え、当時は”満員電車で通勤する”ということにものすごい抵抗があった。通勤の路線の混雑具合が殺人的で、客先に着くまでに疲れきってしまうのだ。一度だけだが、あまりの押し合い圧し合い具合で、両足が地面についてない状態になることがあった。「あ、あれ?今俺、う、浮いてる??」

今となって話のネタとして使っているが、当初そんな通勤電車が本当にイヤで仕方なかった。

 

あと、スーツを着るのもとてもイヤだった。まず”スーツを着る”=”自由が奪われる”と当初本気で思っていたので、毎日袖を通すことに得も言われぬ敗北感を感じていた。スーツも冠婚葬祭に対応する真っ黒の1着しか持っていなくて、シャツも2枚、ネクタイも1本、それを毎日着ていた。1着のスーツなので”着まわす”ということができない。高校の制服みたいなものだな。それに足元が(驚愕の)ワークブーツという出で立ち。「これも革靴だし、まあいいか」と思ってやっていたんだろうけど、コーディネートもへったくれもない。メチャクチャだ。週五日間、ツッコミどころ満載の格好で客先へ通っていたのだ。

 

あとは、周りの人たちがみんな仕事ができる人に見えたものだ。客先には色々な大人たちが居てどの人も華麗に仕事をしているように見えた。今見ればみんながみんなそんなに大した人だったとも思えないのだが、当初は訳も分からず及び腰だった。「この人たちはみんなデキる人々なんだろうなぁ…。」

打ち合わせを理解するのも難しく、分からない用語だらけでメモを取ることもできない。そんな調子だから議事録をまとめるのにも半日もかかる。自分の出来なさっぷりにどんどん自信を失っていった。

 

あと極めつけだったのが客先の悪代官みたいな部長だ。「こっちはお前らに高い金を払ってんだからやることきちんとやれよ?」というオーラをものすごい出してくる人だった。Sさんは適当にこなしていたが、体も大きかったその部長にニラみをきかされた僕は縮み上がる思いでいた。

 

まあ、今思えばどれもどうってことないことだらけだが、もろもろのプレッシャー飲まれた僕はすぐいっぱいいっぱいになり、出向してからたった三日という短さで泣きを入れた。Sさんに時間をつくってもらい辞めたい旨を伝えた。

その時切り出した時に伝えた言葉を今でも覚えている。それがまた秀逸で「い、今の僕はSさんと同じパフォーマンスでは仕事ができません!!役に立てず自信がないのでもう無理ですぅぅぅ!!!」みたいなことを半泣きで伝えた。

Sさんもこれを聞いて苦笑いで「なんでおめーが俺と同じパフォーマンスでやろうとしてんだよ。10年はえーよwww」

そう、僕はSさんのアシスタントで入っているのに、一丁前にSさんと同じ動きが出来てないことにも自信を無くし絶望していたのだ。10年以上先輩の人を捕まえて、勘違いも甚だしい。それぐらい当初の僕は見えているものが少なかったのだ。

その後はSさんに「まあそんなに気負いするな」とたしなめられて多少落ち着いたこともあり、どうにかこうにか続けることが出来た。

 

…と、まあ新卒者のことを書いたことをきっかけに、ふと自分のことを思い出したわけだが、当初の僕も負けないぐらい貧弱だった。今こうやって元気にお仕事をしながらそれなりに生きているわけだから、どれも大した問題ではなかったのだけど、それでも当初はもの凄い狭い世界で思い悩んでいたのだ。

これを読んで若い人のいまの悩みが解決するとは思ってはないけど、そんなに深刻にならなくていいか、とういことが少しでも伝わればうれしい。案外人間は長くしぶとく生きられるのだ。

人生きっとまだまだ楽しいことがあるよー。

 

 

 

 

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